美しさは儚い。

産みの苦しみ。

Blackalicious/Alphabet Aerobics

数年前に、音楽家の友人にお願いをされて作詞をしました。
作詞をするようなほど美しい日本語を使う人間でもないし、語彙も乏しいし、最初は微妙にお断りをしていたのですが、せっかく誘ってくれたんだから、乗りかかった船なんだから、自分なりに漕ぎ続けようと無い頭をひねりながら考え続けることにしました。

さて。

初めての経験である作詞。

何をどう書けばいいのかがよく分からず。

「好きに書いていい」と言われれば言われるほど、どう表現すればいいのか、どう表現したいのか、ひねってもひねっても一滴も出てこない言葉。デモが送られてくるたびに、焦りがつきまとう。

絵を描くときでもそうですが、絵を上手に描く練習をするのは、最初は見本となるような絵の複写をするという手法があって、それに似たことをまずしようと思いついた私は、私が好きな日本語の歌詞を調べて読むことにしました。

読んでいると気づいたのは、意外と端的で、ダラダラ長く書いている歌詞というものがないこと。そして、同じフレーズを繰り返しているので、3、4行くらい書いたら同じフレーズを何行か書けば一つの歌詞になるんだなと。一番初めは、デモで送られてくる曲のイメージは何なのかを考えることにました。
その作業は思うよりも簡単で、色合いとか、雰囲気とかを言葉に書き出して、ぐちゃぐちゃメモにいっぱい走り書きして読み直して、ワンフレーズにできそうな言葉と言葉を繋げ、何十と作って、あなたの好きなところを拾って行くようにと書き出しました。

書き終えた後は、無い頭でよくやったぜ俺!と思う気持ちと、こんなんでマジ良かったのかな?ちーん・・・と思う気持ちの半々が右往左往していましたが、使う使わないの最終判断は本人に任せていたし、気に入れば使うだろうし、気に入らなければ使わないんだから、こっちで心配してもやることはやったんだと思って「果報は寝て待てだな、ハハハーン!」と鼻の穴を開き切って呑気に構えておりました。

そんな変な自信を持ったもので、「ロイヤリティーにあなたの曲、2曲ちょうだい!」なんて言って、ちゃっかり受け取ったのも事実です。





それから何年か経った今日。

バンドキャンプでアルバムとなっていたのに気付いたのですが、そのクレジットに私の名前を入れてくれていたことと、私の紹介に「日本のグラフィックアーティスト」なんてカッコいいことを書いてくれていて、なんだか小っ恥ずかしくも嬉しい気持ちになりました。


作詞なんて人生初経験でしたが、良い経験をさせてもらえました。



ありがとうね。







ちなみに、私がその人の作った曲で一番好きな曲の次の曲が、私が作詞した曲になっていたので、そこもものすごく嬉しいのです。
















[PR]
by lunemusique | 2018-05-28 23:09