青春 comes back!

先週の金曜日、レイトショーで「この世界の片隅に」を観ました。
最初に漫画を読んだ後で行くと、特にエンディングなんかは”期待していた未来”が描かれていて、本当にそうあってほしいと思いました。


Iggy Pop/Lust For Life
そう、映画館の中で。
私が今まで映画を観て「影響を受けた、音楽も含めて好きな映画」の一つ、トレインスポッティングの続編、トレインスポッティング2の宣伝パネルが置いてありました。

そうだ、そうだ。もうすぐだった!



というわけで、映画を観終わった帰りにT2のチラシをもらい、いつものように冷蔵庫に貼り付けました。


実際に20年という月日が流れたし、みんなおっさん。顔は皺だらけ、安定の中年太りウィズビール腹(※スパットはあんま変わらなかったところは評価)




私も普通にババアだし、20年前に思い描いていた未来なんかどんなことだったかさえ忘れてしまったよ。




Underworld/Born Slippy(Nuxx)
20年なんて、あっという間。

好きだったこと、好きだったもの、そういう類は形を変えながらも、意外や意外と核心は残ったままであります。

ただ、当時「うわぁ!すごい!!」とか「かっこいい!!!」なんて素直に感動できたことが、ちょっとひねくれてしまった感はあるかな。




まぁね。それはそれでいい。





4月8日、私の青春が帰ってくるのが嬉しい。











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# by lunemusique | 2017-04-02 15:19

この世界の片隅に

この世界の片隅に 上 (アクションコミックス)

こうの 史代/双葉社

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休暇を利用して、広島へ行ってきました。

広島県は日本の都道府県の中でも好きな場所の一つで、その中でも一番好きなところは、瀬戸内海の海ののんびりした、のどかな感じ。
日本海のように天候に左右されることがほとんどない内海なので、基本的に波が穏やかで、天候のいい日だと、太陽の光が水面に反射してキラキラしているところ。電車の窓から瀬戸内海を眺めると、水面の上に大小いくつもの島がポコポコ見えて、そういう景色が本当にいいなぁと思うのです。

そして、広島という土地には色々な観光スポットがあり、それぞれに見所や美味しいものが食べられる、ってところもね。

今回行ったのは、広島市内。

そこでは現代美術館とまんが図書館へ行ってきました。

現代美術館では、殿敷侃(とのしきただし)さんという、広島市内で生まれ育った現代アーティストの作品を見ました。そして、まんが図書館ではこの漫画を読みました。
映画を最近見ない私でも、この世界の片隅にという作品は知っていたけれど読む機会に恵まれずに今まで過ごしていたので、ちょうど良い機会で読むことにしました。

戦中から戦後の少しの話ではありますが、戦争の傷というものが今まで読んだ本や漫画のようなものではなく、人間の心情を丁寧に描かれたものだったので目をそらさずに読むことができました。

普段、少しポーっとした可愛らしい女の子が主人公で、自分自身はもう忘れてしまっていた幼い頃に一度出会ったことのある人と良いも悪いも分からないまま結婚し、広島市内から呉市へ嫁ぎ、そこでの人間関係も戦争で切り詰めた生活を強いられても、優しい旦那と舅と姑、少し嫌味っぽい小姑、可愛い幼い姪とともに、その少し抜けた性格で右往左往しながらも工夫を凝らし、うまく切り抜けて過ごしていました。

この漫画は、戦争で多大な傷を受けた人たちの話ではあったのだけれど、戦争の中で「自分がどうしてこの世界で生きているのか、生かされているのか」を悩みながら生きていく姿を見れ、終盤に旦那さんに「ありがとう、この世界の片隅でウチを見つけてくれて。」と言うのですが、これだけ見ると単なる感動話や夫婦愛なんかの話で終わってしまいそうだけれど、その言葉にたどり着くまでに受けた悲しみや苦しみの中での彼女なりの精一杯の言葉だったんだろうな、なんて自分なりに解釈すると、それもまた切なく、胸が切り裂かれそうでした。

人を失うことは、大きな悲しみと苦しみ、そのあとに来る怒りや絶望、虚無感などで溢れてめちゃくちゃになるものです。そんな感情に慣れることはないし、経験だってしたくない。


話の最後、彼女は駅でたまたま出会った戦争孤児の浮浪児を呉の家に連れて帰るのですが、その子がシラミをたくさん持ち帰ったがゆえに、家族が全員シラミでワチャワチャしてしまい、その中で小姑は戦争で失った娘の服をその子のために用意しようとしていたり、舅、姑や旦那がお風呂に入れよう、服を熱湯消毒しなくちゃ!と急いでいたりするシーンで終わります。

悲しみや苦しみも、それを抱えて共に生きていかなければならない。そこで立ち止まってしまえば迷ってしまう。少しずつでも強くならなくちゃいけない。





読み終わったあと広島市内を散策したのですが、天気が良くて、人も街も動いていて、路面電車が走り、川が流れ、私の好きな街の一つは穏やかに時間を過ごしていました。



あれから、少しずつみんなが幸せになってくれて、生きていてくれたらいいな。


元気でいてほしい。


「いろんなことがあったけどね、私、幸せだったよ。」

って思えて最期を迎えてほしい。




そんな漫画でした。
















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# by lunemusique | 2017-03-26 23:40

あとがき

今回の旅が終わったあと、この旅を終えたら生きて行けるか不安がありました。

旅を思いつき、計画を練り、旅が始まった序盤のころも、その不安はどこか心の中につきまとっていて、ふとした瞬間や寝るときに押しつぶされそうな気持ちになりました。




あの子を失ったとき、ぼんやりと思ったのが、


「私はあの子のお陰で、人よりも長い間『青春』を味わわせてもらっていたんだな。」


と。


私たちの関係は、高校生のころから一点のブレもなく過ごして来ました。

生活は然程変わることはなかったし、周りの人よりも、守るものも抱えるものも少なかった。





いままでは、ほんとうの事実と向き合うのが怖くて、知っているフリをし続けてきました。

フリを続けていても、これからは、自分で考え、自分で処理をしていかなくてはいけない。いつかはこの事実と向き合わないといけないことはもう分かっていました。


どんなに楽しいことがあっても、一緒に笑ったり、楽しみを共有できない。どんなに辛いことがあっても、愚痴を言ったり、泣いたりすることはできないのだ、と。




それはすぐにできることではなく、考えをまとめ、落ち着いて、立ち上がる時間が必要でした。




あの子が言っていた言葉を思い出し、「行きたいな」「見たいな」とつぶやいていた想い出の場所へ行き、実際にまたこの目で見に行くことができたし、あの場所はずっとある。


不安はあるけれど、安心できる。




私たちは、これからどんなことがあっても友達に変わりはない。




いま、やっと。

長い青春を終えたあとのスタートラインに立てるようになったと思います。






さようなら、我が友よ。



そして、いつかまた逢おう。






あなたは私にとって、誰にも代わりのできない、最高過ぎる友達でした。














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# by lunemusique | 2016-12-14 23:48 | 永久版おんな二人の珍道中〜10年後〜

旅のこぼれ話⑲

日本へ帰る日の前夜。


夕飯に最後のケバブを食べて、荷物の準備をしました。
宿の受付のおじさんとは顔なじみになっていて、おじさんは部屋番号を言わなくても私の部屋番号を言いながら鍵を出してくれるような間柄になっていました。

少し時間があったので、最後の最後にスーパーへ行って、少しだけお菓子を買いました。



お風呂に入って、寝るとき。



なんだか悲しくなってきて、涙が出ました。


『とっても逢いたいけれど、もう逢えないのはとっても寂しいね。』


そう思いました。





翌日、スーツケースを二つ転がして空港へ向かいました。

最後に、スターバックスでクリスマスのホットチョコレートを買って飲みました。



10年前と同じ場所で、同じように。






デュッセルドルフの空港の空にも、飛行機雲が見えました。












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# by lunemusique | 2016-12-14 23:37 | 永久版おんな二人の珍道中〜10年後〜

旅のこぼれ話⑱

デュッセルドルフからケルンへ日帰り観光しました。

どこもかしこもクリスマスマーケットで賑わっており、観光バスに乗って市内を一周しました。



のんびり市内をめぐり、デュッセルドルフに帰るとき。

デュッセルドルフ行きの電車の切符を買おうとしていると、中国人の男の人に声をかけられました。

「デュッセルドルフに行くの?」

怖かったので無視すると、何度も「デュッセルドルフ?」と聞いて来るので、「そうだけど?」と言うと、「一緒に帰りませんか?」と言われました。

騙されるのはイヤなので、様子を伺っていると、横で切符を買おうとしたドイツ人の女の人にも同じことを言っていました。
ドイツ人の女の人は、「ああ、いいよ。分かった!」と言い、なんだかよく分からなくて横で何を話しているのか聞いてみたけど、ドイツ語で全然分かりませんでした。中国人の男の人が言うには、「そこのパン屋の前で25分に待ち合わせで!」と言うので了承したけど、どういったことなのか分からずじまい。

時間に戻ると、男の人が「この子と待っていて!」と言ってどこか行ってしまいました。

そこにいた、ドイツ人の女の子に「私、ドイツの鉄道のシステムがよく分からないんだけど、どうして一緒に帰るの?」と尋ねると、32ユーロで5人まで同じ切符で乗ることができるそうです。なので、中国人の人は人数を募っているんだと言うことでした。

女の子は「4人も集まってるんだから、もういいのにね。」と言っていたけれど、男の人は、私たちをホームに連れていくと、また人を探しにどこか行ってしまいました。

女の人も、女の子も、私も、電車の時間が10分遅れてるとは言えもうすぐ来るのに、男の人が戻ってこないことに少し苛立っていました。

電車がホームに向かって来ているのが分かったとき、女の子が「ちょっと探して来るね!」と言って探しに行ったところ、男の人は戻って来たので急いで電車に乗り込みました。





通常は11.5ユーロなので、3.5ユーロ得したけれど、こんなバタバタだったら一緒に乗り合いはもういいかな。










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# by lunemusique | 2016-12-14 23:21 | 永久版おんな二人の珍道中〜10年後〜